episode13
「…ん。先生。?先生ーーー?」
部屋を見渡しても人が居る気配がない。
「先生?____「モニカ。大丈夫?」
「アンリ…先生は?ジェラルドやヴィヴィも」
「先生なら________「モニカ。その…」
「先生!!ジェラルドは!?大丈夫なの?」
「撃たれた所が…悪かったんだ。」
「うそ!そんなこと嘘よ!!」
「僕もベストは尽くした。それしか君に伝えることは出来ない…!」
あの時と同じ気持ちになった。
死んだと言う一言を一度も出されなかったが彼がもう空を仰ぎながらタバコを吸う姿は見れないのだ。
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「モニカ。」
「どうしたのアンリ。」
みんなが消えた日から1カ月が過ぎようとしていた。先生と私はジェラルドの墓を建て、私は孤児院の子供達の世話しながらアンリとあの日と変わらずこの家に住んでいた
「モニカ、ヴィヴィから連絡が来た」
「…え?」
「分からない。でも、王宮に戻ってきてほしいって。もう準備は出来てるって言ってるんだ」
「行方不明になってたのに突然…?ヴィヴィはあなたが王になる支度でもしてたと言うの?」
「そうみたいだ。君にも伝言だけど、君の家もあって君も戻ってきてほしいそうだよ。当主として。」
「アンリ…あなた、もしかして王様になるの?
私も母国に帰れる。そう言ってる?」
「ああ。そう伝えられた。」
「私は…。
国には戻らない。孤児院の子達が心配だもの。
リュウさんに丸投げするのはまずいわ」
「そうか。僕は戻ってきてほしいのだけど。
明日迎えが来るらしいからその時に気が変わったら僕と一緒に…」
「ええ。わかったわ。きっと私の答えは変わる事はないだろうけど」
次の日、本当に迎えが来た。
「アンリ様、長い間連絡もせずお待たせしてしまって申し訳ございません。」
「ヴィヴィ。帰ろう家に。」
「モニカ様は…お帰りにはならないのですか」
「ええ。帰る気はないわ。」
「しかし…一度帰っていただくことは出来ませんか。お知らせしたいこともございますし」
「そうなの?ここでは知らせる事は出来ない?」
「はい。申し訳ございませんが帰っていただいてからでないと…」
「そうね。なら、帰ってみましょう」
私達3人は母国に帰る事になった。
革命から2年近くが経っていた。